こんばんは。激アツプロ野球人タケです。
今回はメジャーリーグ移籍の際に話題になるポスティングシステムについて。
過去にポスティングシステムを使ってメジャー移籍を果たした選手は多数おり、大谷翔平選手もポスティングでのメジャー移籍を目指しています。
そんなメジャー移籍の際に用いられるポスティングシステム(入札制度)とはどのようなものなのか?
今回はポスティングシステムと海外FAとの違い、過去にポスティングシステムを使って移籍した選手、ポスティングシステムの問題点などを踏まえて、ポスティングシステムの歴史を振り返ります。
メジャー移籍はポスティングか海外FA
日本プロ野球から、メジャーリーグに移籍するには主に2通りの方法があります。
- 海外FA権を取得して移籍
- ポスティングシステムを利用して移籍
この上記2種類の方法で、移籍することができ、どちらの方法でも過去にメジャー移籍を果たした選手がいます。
海外FAとポスティングの違い
海外FA権での移籍とポスティングシステムでの移籍の違いは細かく見るといろいろありますが、大きくは挙げると2つ。
- 球団の許可がいるかいらないか
- 球団に譲渡金が入るか入らないか
ポスティングシステムで選手が移籍する場合、球団の許可が必要ですが、海外FAの場合必要ありません。
また、ポスティングシステムでの移籍は移籍前の球団(大谷の場合は日本ハム)に最大2000万ドルの譲渡金が入りますが、海外FAの場合譲渡金はありません。
なので、メジャー希望の選手に対して、球団は海外FA権を獲得する一年前にポスティングシステムを使うことが多くなっています。
※ 大谷翔平は海外FAの一年前ではありません。
ポスティングシステム(入札制度)の歴史
ポスティングシステムは制度内容が度々見直されています。
現行制度に至るまでの歴史をまとめました。
ポスティング旧制度(〜2012年)
ポスティングシステムは現在上限2000万ドルと定められています。
しかし、それ以前は金額に上限がありませんでした。
金額に上限がない中で入札が行われ、最も高い譲渡金を提示した球団と選手が交渉するというのがポスティング旧制度です。
しかし、この制度では譲渡金の高騰がメジャー側で問題となりました。
また、獲得の意思がないにも関わらず、高額を提示し、独占交渉権を得た後で、選手を獲得しないという妨害行為も問題視され、ポスティングシステムは見直されることになりました。
ポスティング現行制度
旧制度から見直しが図られ、現在は上限2000万ドルの譲渡金を移籍を希望する選手が属する球団が設定でき、そこに入札するメジャー球団全球団と選手は交渉できます。
旧制度では独占交渉権が与えられる仕組みだったので、1球団としか交渉できませんでしたが、現在は入札を希望する全球団と交渉することができるようになりました。
移籍希望の選手にとっては、移籍先の球団を交渉によって、選べるというメリットがあります。
過去にポスティング制度で移籍を果たした選手
- イチロー
- 石井一久
- 大塚晶文
- 中村紀洋
- 森慎二
- 松坂大輔
- 岩村明憲
- 井川慶
- 西岡剛
- 青木宣親
- ダルビッシュ有
- 田中将大
- 前田健太
ポスティング現行制度の問題点
ポスティングシステムの現行制度は譲渡金上限が2000万ドルと定められています。
なので、日本球団としては超大物選手が移籍する際に、譲渡金としてもらえる金額が少なくなってしまうという問題があります。
例えば、2006年オフに移籍した松坂大輔の譲渡金は5000万ドルとされていますが、これは上限がないからできたことで、今はどんなにいい選手でも2000万ドル。日本プロ野球団にとって、得られる金額が少ないのが現行制度の問題です。
大谷翔平選手のような超大物選手の場合は2000万ドルの上限がなければ、より高額の譲渡金を日本ハムは獲得できたでしょう。
プロ野球選手会側の問題提起
プロ野球選手会側の言い分ではポスティングシステムでは球団の許可が必要で、選手の意思に基づく移籍ができないという言い分があります。
海外FA権では自由に移籍することができますが、9年間の期間が必要で、その期間より短い期間で移籍するにはポスティングシステムを利用するほかありません。
なので、ポスティングシステムでの移籍を希望したいところですが、事実上海外FA権の前年までは行使できないことが多く、その点を問題として挙げています。
しかし、移籍を活発にしてしまうと、日本プロ野球界の空洞化が懸念され、非常に難しい問題です。
大谷翔平クラスを20億円でアメリカに出すのか?
大物選手を安価で海外の出すことは日本プロ野球界の衰退に繋がります。
しかし、メジャー志向の選手の立場としてはあまり値段が跳ね上がると入札してくれる球団が少なくなり、メジャーの好きな球団に移籍できる確率が少なくなってしまうという問題もあります。
一長一短ありますが、私個人としてはもう少し譲渡金の限界を引き上げてほしいところ。
限界はあっていいと思いますが、安く海外にリリースしすぎると国内野球の存在感が薄れます。
球団経営のためにも、もう少し譲渡金が欲しいところです。
ポスティングシステムまとめ
ポスティングシステムはその都度見直しが行われます。
現在は上記のような制度になっていますが、様々な問題点を含んでおり、更なる改正が予想されます。
その時々によって、システムが若干異なることがあるので、常に情報を更新していきましょう!(私も含め)