近年の巨人の課題「若手育成」
若手が育っていないという言葉が雑誌・ネット・新聞報道で飛び交っています。
そんな巨人の育成について、今回はまとめました。
過去10年の若手~ドラフト1位の育成~
この記事を書いている2017年の10年前。2007年のドラフトから若手育成を振り返っていきます。
2007年高卒ドラフト1位藤村大介
藤村の残した成績は
2011 試119 .222 0本塁打 15打点 28盗塁
2012 試109 .252 0本塁打 10打点 14盗塁
2013 試40 .191 0本塁打 1打点 4盗塁
2014 試21 .185 0本塁打 1打点 3盗塁
2016 試5 .000 0本塁打 0打点
通算 試294 .226 0本塁打 27打点 49盗塁
盗塁王のタイトルを獲得した藤村だったが、ドラフト1位としたは若干寂しい成績。
レギュラーを取って欲しかったが、2017年オフ引退を表明した。
2007年大学・社会人ドラフト1位村田透
村田透は巨人での1軍登板はなかった。
怪我などもあったが、大学・社会人1位としては寂しい結果。
2017年は日本ハムに復帰し、15試合に登板。防御率は2.77だった。
2008年ドラフト1位大田泰示
長距離砲として期待された大田泰示。
期待されていたものの、巨人でレギュラーを掴むことはなかった。
巨人時代のキャリアハイは2015年。
60試合に出場し、打率.277 1本塁打であった。
2017年日本ハムにトレードされ、自己最多の118試合に出場。打率.258 15本塁打をマークした。
2009年ドラフト1位長野久義
長野は入団1年目から、レギュラーとして活躍している。
首位打者・最多安打のタイトルも獲得。
2017年もレギュラーとして活躍しており、ドラフト1位として活躍している。
2017年成績 打率.261 16本塁打 46打点
2010年ドラフト1位澤村拓一
入団1年目から、2年連続2桁勝利を挙げた澤村。
2015年、2016年は2年連続30セーブ以上をマークし、チームに貢献している。
2017年はプロ入り初めて、1軍登板がなかった。
2011年ドラフト1位松本竜也
松本竜也は1軍登板なく、2015年の野球賭博問題で、退団となった。
2012年ドラフト1位菅野智之
今や押しも押されぬ巨人のエースとなった菅野智之。
2017年は25試合に登板し、17勝5敗、防御率1.59の成績を残しました。
文句なしの成績です。
2017年成績 試25 17勝5敗 防御率1.59
2013年ドラフト1位小林誠司
2013年のドラフト1位小林は2016年以降、巨人の正捕手として試合に出場。
2017年は自己最多の138試合に出場しました。
2018年以降、更なる飛躍が期待されます。
2017年成績 試138 打率.206 2本塁打 27打点
2014年ドラフト1位岡本和真
長距離砲として期待されている岡本和真。
ルーキーイヤーにはプロ入り初ホームランを放ちました。
しかし、その後は伸び悩んでいるのが現状。
1軍のレギュラーを掴むことができるのかが問われています。
2017年成績 試15 打率.194 0本塁打 2打点
2015年ドラフト1位桜井俊貴
ドラフト1位で入団したものの、1年目は1試合の登板。
2年目は19試合に登板したものの、防御率は5.67と期待値には見合っていない。
ドラフト1位の真価が来季問われる。
2017成績 試19 0勝1敗 防御率5.67
2016年ドラフト1位吉川尚輝
怪我で出遅れたものの、シーズン中盤からは2軍で結果を残した吉川尚輝。
2018年シーズンではレギュラー定着が期待されている。
2017年成績 試5 打率.273 0本塁打 0打点 1盗塁
ドラフト1位の育成を振り返って
巨人の過去10年を見ると、高卒野手の育成に難があるなぁと感じます。
2006年ドラフト1位の坂本勇人以来、高卒野手で目立った選手はいません。
岡本和真が1軍のレギュラーを掴めるかが重要になってきます。
過去10年のドラフト下位指名選手の若手育成
2007年~2010年のドラフト
2007年~2010年にドラフトで指名された選手で、巨人に2017年10月19日現在在籍している選手は・・・
- 中井大介(2007年高校ドラフト3位)
- 橋本到(2008年ドラフト4位)
- 長野久義(2009年ドラフト1位)
- 宮國椋丞(2010年ドラフト2位)
- 澤村拓一(2010年ドラフト1位)
の5人となっています。
ドラフト下位指名で、レギュラーを掴んだ選手はこの年代にはいません。
2011年以降のドラフト2位以下指名
2011年以降、ドラフト2位以降で指名され、2017年に1軍を経験した選手は
- 今村信貴(2011年ドラフト2位)
- 高木京介(2011年ドラフト3位)
- 辻東倫(2012年ドラフト3位)
- 田口麗斗(2013年ドラフト3位)
- 戸根千明(2014年ドラフト2位)
- 高木勇人(2014年ドラフト3位)
- 重信慎之介(2015年ドラフト2位)
- 宇佐見真吾(2015年ドラフト4位)
- 山本泰寛(2015年ドラフト5位)
- 中川皓太(2015年ドラフト7位)
- 畠世周(2016年ドラフト2位)
- 谷岡竜平(2016年ドラフト3位)
- 池田駿(2016年ドラフト4位)
直近2年の選手が多めですが、それ以前の選手となるとかなり減っていきます。
この中で、2017年1年間1軍にいたのは田口と重信。
過去10年のドラフトで、野手のレギュラーは2人
過去10年のドラフトで、巨人の野手レギュラーになったのは
- 長野久義
- 小林誠司
の2人のみ。
これは非常に少ないと言わざるを得ません。
この結果から行くと、野手の育成は上手くいっておらず、苦戦するのも納得です。
過去10年の若手育成~まとめ~
過去10年の野手レギュラーは長野久義と小林誠司のみ。
中井大介・橋本到がそこに続く形です。
2007年~2014年までの野手陣がほとんどレギュラーを取れていません。
投手陣は菅野を中心に澤村・田口。今年は畠が出てきました。
まずは野手育成が早急の課題と言えそうです。