歴代甲子園決勝の軌跡!ノーヒットノーランや再試合・最大点差などの歴史総まとめ

歴代甲子園決勝の軌跡!ノーヒットノーランや再試合・最大点差などの歴史総まとめ

今年も球児たちの夏がやって来る。第104回となる今年の夏の甲子園は、インターネットによるチケット販売で全席指定とした上で、3年ぶりの有観客での開催となる。

ここでは、決勝での記憶に残る熱戦について取り上げてみたい。

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歴代甲子園決勝の軌跡〜ノーヒットノーランと再試合〜

夏の甲子園でも、47都道府県の頂点を決める決勝戦には、今も語り継がれる数々の歴史がある。その中からノーヒットノーラン、延長でも決着がつかず再試合になった死闘、大幅な点差がついた試合をピックアップしてみた。

決勝戦のノーヒットノーラン(1998年)

甲子園夏の決勝戦でのノーヒットノーランは、戦後では1998年第80回大会で横浜高校の松坂大輔が京都成章を相手に達成している。与四死球3で完全試合ではないが、11奪三振の快投だった。

松坂は準々決勝のPL学園戦で延長17回、250球を投げて勝利。翌日の準決勝では先発を回避したものの、2点ビハインドの9回表から登板して0点に抑え、その裏に自チームが逆転してサヨナラ勝ちし、勝利投手になっている。

150㎞を超える伸びのあるストレートと、鋭く曲がるスライダーは高校生のレベルを越えており、同年センバツで東福岡の投手として対戦した村田修一(現巨人コーチ)も「彼の球を見て、これが打てればプロで成功すると思って練習した」と語っている。

高校卒業後ドラフト1位でプロ野球入りし、1年目から16勝、その後の2年も合わせて3年連続最多勝を挙げた松坂の、高校時点での高いポテンシャルを示す記録だといえる。

戦前では1939年に海草中(現向陽高校)の嶋清一が決勝の下関商戦で、準決勝の島田商戦に続いてノーヒットノーランを達成している。嶋は明治大学に進んだが、召集を受けて45年、インドシナ半島沖での戦死が伝えられた。

決勝再試合(2006年)

2006年に行われた第88回大会決勝では、延長15回まで激闘を繰り広げたものの1対1で引き分けとなり、翌日再試合が行われた。早実の斎藤佑樹と駒大苫小牧の田中将大両エースの力投が注目を集めた。

斎藤は青いハンカチで汗をぬぐいながら淡々と投げる姿から『ハンカチ王子』と呼ばれ、社会現象とも言える人気を呼んだ。

1試合目で斎藤は全イニング178球を完投。延長11回表の1死満塁のピンチでは、三塁走者の動きを見て、変化球の握りのまま投球を意図的にワンバウンドさせてスクイズを切り抜けるなど冷静な投球で、準決勝まで毎試合5点以上を奪った駒苫の強力打線を抑えた。

再試合でも先発した斎藤は118球を投げ切り、4対3の僅差で早実に夏の初優勝をもたらした。一方の田中も先発を回避したものの、1回からリリーフ。プロからも評価されていた高速スライダーを武器に力投を見せた。自チームは9回表に2点本塁打で1点差に追い上げたが、最後は田中が斎藤の渾身のストレートに空振り三振を喫して敗れた。

決勝戦の最大点差試合

第90回大会決勝は大阪桐蔭が常葉菊川を17対0で破り、夏の甲子園決勝では最も点差の大きな試合となった。

常葉菊川のエース、戸狩聡希は大阪入りしてからひじ痛を発症しており、先発した決勝でも本来の球威がなく、腕を振る角度も普段と違っていて本調子ではなかった。

打線は智弁和歌山戦で6回に10点を奪うなど、ビッグイニングを作り出す怖さがあったが、大阪桐蔭のエース、福島由登に完封を喫した。

大阪桐蔭は1番の浅村栄斗(現楽天)を中心に強打を誇り、1回の満塁本塁打など3回で5点を奪い、計21安打の猛攻を見せた。この打線について、2回戦で対戦した金沢の浅井純哉監督は「高校野球指導者なら、いつかはこんな打線を組んでみたいと思わせる」と評している。

歴代甲子園決勝全結果と優勝高校

1980年以降の決勝戦の結果と優勝校をまとめた。

2021年智弁和歌山9-2智弁学園
2020年中止
2019年履正社5-3星稜
2018年大阪桐蔭13-2金足農
2017年花咲徳栄14-4広陵
2016年作新学院7-1北海
2015年東海大相模10-6仙台育英
2014年大阪桐蔭4-3三重
2013年前橋育英4-3延岡学園
2012年大阪桐蔭3-0光星学院
2011年日大三11-0光星学院
2010年興南13-1東海大相模
2009年中京大中京10-9日本文理
2008年大阪桐蔭17-0常葉学園菊川
2007年佐賀北5-4広陵
2006年早稲田実業1-1再試合4-3駒大苫小牧
2005年駒大苫小牧5-3京都外大西
2004年駒大苫小牧13-10済美
2003年常総学院4-2東北
2002年明徳義塾7-2智弁和歌山
2001年日大三5-2近江
2000年智弁和歌山11-6東海大浦安
1999年桐生一14-1岡山理大付
1998年横浜3-0京都成章
1997年智弁和歌山6-3平安
1996年松山商6-3熊本工
1995年帝京3-1星稜
1994年佐賀商8-4樟南
1993年育英3-2春日部共栄
1992年西日本短大付1-0拓大紅陵
1991年大阪桐蔭13-8沖縄水産
1990年天理1-0沖縄水産
1989年帝京2-0仙台育英
1988年広島商1-0福岡一
1987年PL学園5-2常総学院
1986年天理3-2松山商
1985年PL学園4-3宇部商
1984年取手二8-4PL学園
1983年PL学園3-0横浜商
1982年池田12-2広島商
1981年報徳学園2-0京都商
1980年横浜6-4早稲田実業

まとめ

今年の夏の甲子園を前に、過去の決勝戦で記憶に残る3試合を見てきた。中でも引き分け再試合は、昨年の第103回大会からタイブレーク制が導入されたため、このルールが採用される限り見ることが出来なくなった。

新型コロナ感染症対策や記録的な暑さに気を配りながら開催される今大会。日程も8月6日~22日と決まった。47都道府県から出場する49校の頂上を決める決勝戦で、どんな新しいドラマが生まれるのか、期待が高まる。

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