巨人の2019年ドラフト指名は終了した。
1位 高橋優貴 投手
2位 増田陸 内野手
3位 直江大輔 投手
4位 横川凱 投手
5位 松井義弥 内野手
6位 戸郷翔征 投手
育成1位 山下航汰 内野手
育成2位 平井快晴 投手
育成3位 沼田翔平 投手
育成4位 黒田響生 内野手
という指名になった。
今回のドラフトの展望を振り返った上で、総括を行なっていく。
巨人の指名はオーソドックスの中のオーソドックス
根尾を1位指名するとのことだったが、外れ1位の指名はファンの中でも意見が割れた。
結果的に辰巳を指名したが、辰巳の指名はファンでも読み切れる指名であり、サプライズが全くないオーソドックスな指名だった。
巨人としては外野手は言うまでもなく欲しい存在であり、辰巳を逃せば、即戦力外野手はいないと考えていただろう。
そうなると、辰巳に行く理由もわかるし、そこで辰巳を外した時点で、外野手獲得の芽はほぼなくなった。
その後は競合を避けるという意味で、ドラフト1位の高橋を指名したのだろう。
吉田を取る=即戦力外野手はいなくなるドラフトだった
ドラフト1位を根尾にしたわけだが、その後は外野手の辰巳涼介を指名した。
ただ、吉田を指名してほしいという意見もファンの中に多数あったのは事実だ。
吉田が巨人を希望していたこともあって、その熱は高まっていたが、今回のドラフト外れ1位指名において、以下の点は押さえれておかないといけない。
- 吉田を獲得すれば、今ドラフトでの外野手指名が厳しい
- 即戦力外野手を指名すれば。吉田の指名はない
ということだ。
「吉田を指名しろ!」と言っておきながら、「外野手も欲しい!」という意見はありえない。
吉田を取りにいけば、辰巳は他球団に指名され、以後、外野手でめぼしい選手がいなくなってしまうからだ。
結局、巨人は外野手を獲得したが、吉田よりも「外野手の獲得」に重きを置いたのである。
辰巳の競合をどれほど予測していたか?
外れ1位で辰巳がいなくなることはほぼ間違いなかったのだが、問題は競合球団の数だ。
もう少し吉田に流れると踏んでいたのなら、調査能力が甘かったと言えるし、予想の範囲内なのであれば、勝負に出たということだ。
どちらにしても、辰巳がドラフト2位まで残る可能性はないので、今回のドラフトで、外野手を取りたいのであれば、外れ1位で辰巳を指名するほかなかった。
近本がいなくなった時点で、外野手は取る必要がなくなった
結局、外野手の指名がなかったが、阪神に近本が入った時点で、もう外野手は取らなくてもいいと私は考えた。
外野手指名のリスクはかなり大きい。
理由はコンバートができないからだ。
外野から内野にコンバートするのはかなり難しい。
一方で、内野から外野へのコンバートは松井秀喜や大田泰示・福留孝介など例を挙げればキリがない。
外野手は外野しか守れないという最大の欠点がある。
はっきり言って、外野手は必要以上取るべきではないし、かなり打撃がいいか抜群の身体能力がない限り、無理して取る必要はないと考える。
なので、今回外野の指名がないことについては全く問題がない。
打撃がいい内野手に外野の練習をしてもらえばいいだけのことだ。
最近では岡本もレフトに挑戦していることを忘れてはならない。
指名するに値する外野手がドラフト2位以降にはいなかったのだから、指名がないのも頷ける。
巨人の指名は育成能力が問われる
今回の巨人の指名は完全に将来性重視だ。
育成能力が問われることになる。
今回取った選手たちが活躍するのは原監督が3年契約を満了し、次の監督にバトンタッチした後。(原監督が長期の可能性もあるが)
つまり、原監督の後の監督に残す選手たちが今回のドラフト指名選手だ。
将来性に賭けたという意味では非常に評価できる。
ドラフトの結果は5年後
今回のドラフトの点数はなどという質問がたびたび来るが、そこには全く興味がない。
いつも点数をつけていない。
ドラフトの結果は5年ほど経たないとわからないし、今点数をつけるのは無意味だと考えている。
今年の巨人のドラフトに関しては5年後ですら、点数をつけることさえ無理なのかもしれない。
今回のドラフトに関して残念なのは辰巳をくじで外したことに尽きる。
外れ1位では選手を獲得したかったのが本音だ。