現状、巨人の打順は変えた方が機能する可能性が高い。
1番坂本勇人の後の打者が若干弱く、坂本が勝負を避けられてしまう場面が多くなり、4番岡本の前が手薄になってしまうからだ。
しかし、目先の結果を求めて、打順を変えるべきではないと考える。
その理由を考察していく。
2019年の巨人打線の形に戻してもいい状態になったが・・・
2020年は主力打者の不調で、打順を変更せざるを得なかった。
- 2番坂本
- 3番丸
- 4番岡本
という形を崩したことによって、だんだん打線が活気付いてきたが、先ほども書いたように9月に入って、2番・3番が少し繋がらなくなっている。
おそらく、現状だけを見るなら、去年の形に戻すなりした方がいいだろう。
ただ、長いペナントレースを戦う上で、その選択肢は今取らない方がいいと考える。
野球は選択肢を多く残しているチームが有利
野球のみならずかもしれないが、選択肢を多く残している方がスポーツでは有利だ。
- セットアッパーになる得る存在が2人いる
- 代打の切り札が左右で2人いる
- 勝ちパターン投手が左右均等にいる
巨人の現状を見ると、勝ちパターンの投手はかなり選択肢が多い。
9回に高梨を投入して本来の勝ちパターンを温存するなどしていて、「選択肢がある状態」を作っている。
勝ちパターンピッチャーの選択肢が1人のチームと5人のチームでは5人のチームの方が強いに決まっている。
選択肢があればあるほどいいのだ。
打線においても選択肢を残しておくことが重要
現状の巨人打線を見ると、2019年の形に戻した方が打線のつながりは良くなるように見える。
ただ、今この瞬間に打順を変えるデメリットは思った以上に大きい。
考えられるリスクは以下の点だ。
- 打順を変えた瞬間に、主力打者が低調になる
- 打順を変えて上手くいかなかった場合、再び打線をいじらないといけない
- チームが連敗した時に「最もいい形の打線」が組めなくなる
それに引き換え、打順を変えるメリットは「若干得点力が上がって、リリーフ陣の負担が少なくなるかもしれない」という点しかない。
2019年版の打線復活は流れを変える選択肢になり得る
2020年シーズンはまだ50試合ほど残している。
流れが悪くなる時が来るかもしれない。
その時に流れを変える起爆剤となり得るのが「2番坂本・3番丸・4番岡本」だ。
これは切り札的に取っておきたいところであるし、苦しくなった時に取っておきたいカードだ。
去年代打の阿部慎之助をどこで使うのかが重要だった。
ペナントレースを1試合だと考えれば、今は6回。
まだ切り札を投入する時期ではない。
「2番坂本・3番丸・4番岡本」という切り札をどこで使うのかが今後のペナントレースでは重要になるだろう。
野球の流れを変える切り札はどこで使うかが大事
増田大輝を4回で代走には送らない。
6回にその試合最大のピンチが来たとしても、中川を登板させることはない。
切り札はどこで使うのかが大事なのだ。
「2番坂本・3番丸・4番岡本」の並びは間違いなく切り札。
ここからは予想でしかないが、2020年シーズンどこかのタイミングで、この並びが戻ってくると考えている。
この並びがどこで戻ってくるのかに注目して、今後のペナントレースを見守っていきたい。